津蔵坂あけび:ヒューマンドラマ

①公開できる範囲でプロフィールを教えてください!

初めましての方は、初めまして。そうでない方は、いつもお世話になっております。
くすぶっている津蔵坂あけびです(笑)。
小説の書き始めは、七年前にト書きで始めたものにまで遡りますが、そのころから比べるといろいろ変わりすぎているくらいです。変わり種を書くことが多いですが、この企画を機に、拙作に少しでも触れてく頂ける方が、いらっしゃったら嬉しいです。

②最も多く書いているジャンルは?

恋愛、ヒューマンドラマが主軸になっています。最近だと、ミステリーが多いかもしれません。恋愛などの人との関わりを通して、登場人物の心情と人間性を浮き彫りにすることに心血を注いでいます。
とくに、一人称での心情描写に評価をいただくことが多いです。また、負の感情、人間の弱さにテーマを置くことが多いので、軽い読み心地のものはほとんどなく、ずっしりと胸に突き刺さるような内容が多いです。バッドエンドプロデューサーなんて二つ名をつけられたことも(笑)。

③使っている投稿サイトのマイページ、または個人サイトのURLをどうぞ

「小説家になろう」https://mypage.syosetu.com/149178/
「エブリスタ」https://estar.jp/_crea_u?c=U2FsdGVkX18xXOTc5MDkyNrDhwYKfuPCaLuY2zB84WgQ1

④「これが自分の代表作」と思う作品と、その面白さについて語ってください!

「琥珀」https://ncode.syosetu.com/n9253dg/
間違いなくこちらですね。

何の変哲もない悲恋です。思春期の男女と、不治の病。ありきたりな内容を真正直に描いた、シンプルな作品です。分量も7万字程度と適度な読み応えのあるものとなっております。
主人公は、皆瀬空太という何処にでもいそうな、純朴な少年。彼より背が5センチ高い、ヒロインの霧島千尋。彼女もよく見るちょっとミステリアスな少女です。
特に奇をてらっているわけではありませんが、王道に王道を重ね、感情がどっと押し寄せるような内容になっていると自負します。読み終わったときに、自分のこれまでの生き方について、何か思うところがでできたなら幸いです。

⑤創作について、こだわっていることは何ですか?

なんのためにその作品を書くか。その作品を通して自分が何をしたいのか、というコンセプトですね。まずはこれがないと始まらないです。
「琥珀」には、「変わっていく現実を愛していくことができますか」「自分と他人の認知の違い」を悲恋を通して残酷に、美しく描くという明確なコンセプトがあります。
他にも、「自分と他人の認知の違い」に焦点を当てた恋愛ミステリ「カナリア~やっかいな彼女~」、「大切な人の死から立ち直るとはどういうことなのか」を描いた「ワダツミの子」など。コンセプトを明確にし、強いメッセージ性を持たせることで、読後の印象を強いものにしています。

⑥想定読者は? 自分の作品をどんな人に読んで欲しいですか?

物語をじっくりと読み、心に刻み付けたいと考えている人です。軽い気持ちで読みたいという人にはお勧めしません。内容が辛いものばかりなので。正直、ハッピーエンドで終わる作品も少なく、読後は言いようのない遣る瀬無さや、喪失感が残るものが多いです。

⑦web小説作家として自分の強みは何だと思いますか?

登場人物の人間臭さです。
かっこいいとはお世辞にも言えない人がたくさん出てきます。哀愁にまみれていて、弱弱しく、自分の欲に正直で他人を平気で踏みにじったり、自分に有利なように相手の意思を解釈したり、褒められたような人間はあまり出てきません。でも、人間ってそんなにみんなが立派な人じゃない。誰もが弱い部分、醜い部分を持っている。そこをまざまざと描くのが、私の信条であり、強みです。

⑧ネタ集め、プロット作成などはどんな感じでやっていますか?

雷鳴のように、降ってきます。
組み立てるというより、最初から組み立てられたものが、映像を伴った状態でふっと頭の中に降りてくるのです。それを原型に、登場人物の人物造形を組み立てます。重要なのは思考や行動の原理。その人が何を信条に行動し、考えるかです。これから、その人の抱える人間としての弱みとはどんなものか、それをどういうシーンに活かすのか。これを考えることで、最初に思い浮かんだ描きたいシーンと、描かなければいけないシーンが生まれます。そうして、この二つをつなぎ合わせる。この繰り返しでシーンの数珠繋ぎをどんどん作っていくことで、作品が生まれます。

⑨小説を書く中で1番苦労するのはどんな部分で、どんな風に乗り越えていますか?

描きたいシーンの間をだれることなくつなげることですね。そして、どうしたら自然に場面をつなげられるのか、あえてぶつ切りにするのか、というところも頭を悩ませています。そういうときは、自分の作品を一本の映画と捉えて、カットを入れるか長回しで撮るか、と置き換えるとイメージしやすくなります。

⑩影響を受けた作品を紹介してください

映像から作品を作るので、小説よりも映像の方が影響としては大きいように思います。ハリウッドの作品は明確なコンセプトを以て作られたものが多く、非常に刺激になります。特に私に影響を与えたのは、アンドリューNDR114という映画でしょうか。生命倫理に対する疑問提起を、人間になりたかったロボットの一生を描くことで見せつける。この登場人物の人生に寄り添ったストーリーを通して、疑問提起をする。テーマやメッセージを伝えるという基本姿勢は、私の全ての作品に共通しているといえます。
小説でよく読むのは、松本清張さんの作品ですね。三人称で書くときは、描写を工夫するよりも、ストレートに事実を伝えて物語の中の事実だけで勝負するようにしているんですが、この時の文体が、松本清張さんの作品に結構よってしまうんですよね(笑)。

⑪最後に一言どうぞ!

企画に参加してみて、非常に楽しかったです。改めて自分を見つめなおすいいきっかけになりました。いわゆるライトノベルというよりは一般文芸を好んで書く書き手になりますが、この企画を通して少しでも
興味を持っていただける方がいらっしゃいましたら幸いでございます。

 

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