異世界転移転生ファンタジー作品29選! (web小説)

いきなり別の世界に!? 新しく刺激的な生活が始まる!

というわけで、この記事では異世界転生・転移ファンタジーだけを厳選して紹介します。タイトルをクリックで本編に移動できます。

=世界観が良い!

=特に管理人のお気に入り

異世界転移・転生

転移:チートあり

連載中

Re:ゼロから始める異世界生活

4,962,132文字

コンビニ帰りに異世界へ送られてしまった菜月昴(ナツキ・スバル)、手に入れた力は死んだら記憶も持ってやり直せる「死に戻り」だけ!

失敗して繰り返し死にながら正解を探っていくという、ビデオゲームみたいな物語。ただし死ぬ時は普通に痛くて怖い。しかも自分だけ記憶をもってやり直すわけで、周りとの人間関係が難しい。希望と絶望を行ったり来たり。

個性的な設定、魅力的なキャラクター、ハードで重い展開。アニメ化までされたweb小説でもトップクラスの人気作。

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異世界迷宮の最深部を目指そう

3,459,829文字

よくある異世界転生もの……に見せかけて少しひねりが効いている。1000年前に何があったのか、迷宮のボス「理を盗むもの」たちの未練とは?

この作品の魅力は「厨二病」と「ヤンデレ」。登場キャラたちの呪文が最高に厨二でかっこいい! 個人的になろうNO.1の呪文詠唱。そして、ヒロインたちはかわいいけれどガチで病んでてお近づきになりたくない人ばっかり(笑)

落としてから上げる系のストーリーで苦しい展開も多い。また、全体的にもっさりしているのが難点。ただし、厨二病とヤンデレが好きな人にはたまらない作品。

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田中のアトリエ ~年齢イコール彼女いない歴の錬金術師~

2,131,014文字

年齢=彼女いない歴のブサイクな中年童貞「田中」。テンプレ通りにチートをもらって異世界で勘違いされつつ大活躍。

方向性としてはテンプレだが、下ネタ・エロネタを自重しないスタイルで独自の存在感。地の文は男の欲望だだもれ(笑) なろうではギリギリのギャグがたまらない。かなりきついので読む人を選ぶ気はする。

また、主人公の田中が、淡々としつつも卑屈でコミュニケーション能力があり、なんというか社会人として生き延びてきた「童貞中年」感が非常に上手く出ている。

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とんでもスキルで異世界放浪メシ

1,157,294文字

異世界召喚に巻き込まれたに巻き込まれた主人公の固有スキルは『ネットスーパー』!? でも、異世界でもおいしい料理が作れると喜んでいたら伝説の魔獣が契約しろと命令してきて……

異世界のモンスターを料理して食べまくる異色ファンタジー。強いのは主人公ではなく契約した魔物たち。

ストーリーとしては、仲間がモンスターを倒す→それを料理して食べる→うまい!の繰り返しで割と単調。しかし、本当に料理がおいしそうなので読んでて飽きませんね~。

また、今のところ恋愛要素ゼロってのも珍しい。恋愛に頼らず面白い作品を書けるってのは個人的には評価高いです。

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転移:チートなし

完結

 

払暁

190,085文字

異世界から召喚されてしまった主人公。魔術で男に変身し、爆発魔法で敵軍を撃退、回復魔法で1人の美貌の騎士を助けることに。しかし、性別を誤解されたまま彼から主従の契約をされて……!? 2人の関係の進展と、国の未来。

演劇のような、華やかで迫力ある文章に引き込まれる。文章の美しさがキャラに負けていない。また、恋愛面だけでなく異世界転移ものとしても工夫のあるストーリー展開で終盤の真実には胸を打たれる。

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連載中

 

幻想グルメ 〜健康で文化的な最低限度の異世界生活〜

258,044文字

2年前、不幸な事故で異世界に転移してしまった「桂木俊一郎」。テレビもゲームもない世界での唯一の楽しみは、美味しいものを食べること。知識を武器に成功した男が、仕事をしつつメイドと共に各地の食をめぐる。

光る果物、世界樹の実、氷の女神のアイスクリーム、空を泳ぐ魚……ファンタジーグルメ系の中でも食材の幻想度が頭抜けて高い。次はどんな食材が出てくるのかワクワクドキドキさせてくれる。

また、土地神を中心とした不思議な空間の描写も非常に美しく、ファンタジー小説としてのこだわりを感じる良作。

 

結構可愛いんだけど殺人鬼なのが玉にキズ

243,182文字

ヒロインは殺人鬼! 明るく爽やかに飛び出してくる殺人鬼哲学が面白い。話しは通じるんだけども普通に殺しまくり。

そして、主人公は蘇生師。人が死んだり生き返ったり。人生・記憶・死・殺人、なかなかに重い部分がメインテーマになってる気がするけどギャグも多くて読みやすいです。

転生

完結

無職転生 - 異世界行ったら本気だす –

2,835,125文字

小説家になろう、累計ポイント堂々の1位。異世界転生ものの代表作にして納得の完成度。

チート&ハーレムではあるけれど、両方とも描写が細かくて深い。主人公は強くて大活躍するけれども最強ではない。3人のヒロインが出てくるけれど、しっかりと責任を取って家庭を守っていく。恋愛より家族が基本軸というか。薄っぺらい楽勝人生ではなく、山あり谷あり。

世界観もテンプレなファンタジーを土台にしつつも、しっかりと独自の設定が生きている。さすがに面白いですわ。

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人外転生

完結

ゴブリンの王国

2,253,560文字

転生した先はゴブリンだった! 記憶を失ってしまった男は、何かに突き動かされながらゴブリンのリーダーとして大陸統一を目指す。

成り上がり戦争物で、なろうの中では割と真面目に戦争してる感じ。主人公はめちゃ強いけれど1人で勝てるほどじゃなく、がんばって軍隊を育てたり同盟を組んだりします。ありとあらゆる面で有能で頼れるスーパー指導者。魔物とか亜人もたっぷり登場。

敵も味方もかっこいいけれど、死んでしまうキャラも多数。また、ゴブリンたちの名前が覚えにくいと評判。私はさらっと頭に入ってきましたが、このせいで脱落する人もいるみたいで残念無念。

 

人狼への転生、魔王の副官

1,461,246文字

人狼の魔術師に転生した元日本人の主人公「ヴァイト」。魔王軍としての都市占領、さらには人間との融和政策、国の発展、外交などなど……幅広い分野で大活躍!

剣と魔法とモンスターと魔王の世界、戦いの中でどんどん出世していく主人公。全体的な方向性で言えばweb小説としてのテンプレ。しかし、読み進めていくうちに設定にもストーリーにも作者の個性が光る。

作者さまはすでに父親として家庭を持っているらしく、大人だからこその味がありますね。私のイチ押しキャラはパーカーさん。そして、師匠も扉を開いた死霊術師だから未来まで存在しているのでしょうか?

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堕落の王

375,126文字

7つの大罪を元にした悪魔たちのいる世界。主人公は唯一にして絶対である怠惰の魔王として今日も眠り続ける。一応、異世界転生ものだけど地球時代ほぼ無関係。

基本的に主人公は動かない。どうしても直接に戦わないといけない時だけ、嫌々ながら出ていく。でも最強。

超めんどくさがりな主人公が個性的な作品。ここまでのダウナー系はweb小説だと珍しい。

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連載

北の砦にて

438,810文字

日本人女子が、雪の精霊の子ギツネに転生! かわいいモフモフと、北の砦の屈強な騎士たちによるほのぼの交流譚。

とにかく主人公である子ギツネがかわいらしい。頭の中でイメージすると顔がにやけます。章の最後にある「脳内絵日記」には作者さまのイラストもあるんですが、これまた癒しパワーがやばい!

少しだけ人間モードになる部分もありますが、基本的にキツネ状態なので、モフモフ好きでも満足できるんじゃないかと。

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専門知識系

主人公が何かしらの専門知識・技術を持っているタイプの作品。読むと勉強にもなったり? 主人公は学生じゃなく社会人が多め。

完結

異世界落語

495,651文字

世界を救う為、救世主を召喚せよとの命を受けたサイトピア国宮廷付きのダマヤ。だが、ダマヤが手違いで召喚したのは「ハナシカ」だった。これは、一人の噺家が落語で世界を救う物語。

落語を知らない私でもとても楽しめました。現実の噺を上手くアレンジして、ファンタジー世界の落語に変換しているのがすごい。解説があるので、元の噺を知らなくても大丈夫。

ストーリー展開自体にも落語のエッセンスがあって面白い。全体的に話・文章が上手いのは、やはり作者さまに落語の経験があるからなのでしょうか。

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あのドラゴン、差押えます~県税職員のおっさんが異世界で税金取立~

あなたのドラゴン、差押えます~アラサー公務員の異世界徴税~(猶(ゆう)) - カクヨム
県税職員が異世界で税金徴収。ドラゴン?奴隷?んなもん差押えられるかよ!

263,953文字

気付いたら異世界に居た県税職員の「サクマ」。地球に戻るまでの間、前職のスキルを活かして税金徴税官詰所の一員として働くことに!?

珍しい職業設定と、優しい大人が主人公だからこその落ちついたストーリー展開が魅力。

 

空手バカ異世界 ~物理で異世界ケンカ旅~

空手バカ異世界 ~物理で異世界ケンカ旅~(輝井永澄) - カクヨム
強大なドラゴンに、生身の人間が勝てるだろうか――空手なら、勝てる。

130,927文字

トラックと戦い意識を失った男は女神に選ばれ異世界へと送られるが……チートスキル? そんなものは不要! 自らの肉体だけを唯一最大の武器とする――それが、空手だ!

ひたすら空手で敵を倒していくのが見事。作者さまの知識がしっかりしていて、細かく深い描写。また、一部の敵が使ってくる魔法・異形の体を前提とした「異世界武術」も実にそれっぽくて面白い。

そして、単なる戦闘技術ではなく「武道」としての精神面を活かしたストーリーも熱い。

 

リア住怒りの鉄拳 ~仏の顔もサンドバッグ~

118,228文字

複製僧兵がファンタジーの世界に召喚された! 人類を救うため仏理的な力で敵を打ち倒す! 異世界召喚×仏教ネタ。発想がすばらしくて、突っ込みどころ多数の思わず笑っちゃう文章がたまらない。

仏教由来の難しい言葉も多いけれど、ストーリーは王道なバトルファンタジーでボーズ・ミーツ・ガール。

ネタバレありの感想

相手の出方に応じ相応ふさわしき処方を以て遇するこれを、総合戦闘術仏道において因果応報と称する。故に、オショウのすべきは決まりきっていた。
前腕の力のみによる再投擲。モーションの短さに反し、稲妻の速度で長柄が飛ぶ。

何を用いて殴るのか、何を殴るのか、何を想って殴るのか、何を為そうと殴るのか、何が殴った後に生まれるのか。
これこそが人にも戦いにも欠かせぬ五蘊ごうんである。
五蘊なくして我はなく、我なくば他の全てはないのに等しい。

右の頬を打ったならば左の頬も、とは総合戦闘術たる仏道の教えである。左右の拳がエンドレスに輪廻するのも致し方ない。

いやいや、因果応報も五蘊も輪廻も、そういう意味じゃないから(笑) 他にも仏教をネタにしたセンスあふれる単語がたっぷり出てきます。

ストーリーは魔皇の侵略で人類絶滅の危機という、けっこうシリアスな展開なのですが……? この作品の本質はコメディ。そういうことです。読んだときは魔皇さんに同情しましたね。普通なら無敵のはずなんだよなぁ(笑) そりゃ、殴られたら「え?」ってなりますわ。

ストーリーとそれぞれのバトルシーンが無駄にハイレベルなのが、さらに笑いを誘う。普通にハラハラドキドキするんですよ。思わず真剣に読んでるところに仏教ネタが突っ込まれるのが(笑)
ギャグも物語も楽しめてしまう奇作です。

 

異世界求法巡礼行記

55,348文字

禅僧「平梵扶通(へいぼんふつう)」は牛車に轢かれた拍子に異世界へと転移してしまう。戸惑う扶通だったが、持ち前のいいかげんな性格ですんなり溶けこみ修行の旅を続けていく……

意外にがっつり書かれる深い禅の精神が逆に笑いを誘うコメディ。こちらも仏教用語を使った言葉遊び多数。

ネタバレありの感想

働くのも修行のうちだ。坐禅すわるばかりが大悟への道じゃない。「動静どうじょうへだてなく定力じょうりきを養う」ということばもある。つまり、体を動かし働くのも、静かに坐禅を組むのも、乱れぬ心を作るのに役立つというわけだ。

俺は衣を脱ぎすて、川に飛びこんだ。冷たい水が肌を撫でていく。身も心も洗われるようだ。自然のままの快楽――まさに禅味だ。

「それより服着てよ!」

女童は俺の股間に目をやり、手で顔を覆う。

「全裸はすなわち裸に通ずる。これが俺の戦闘形態よ」

俺は拳を腰に当て、低く構えた。

う~ん、このセンスはすごい(笑)。ギャグコメにして深い精神性。鎌倉時代の禅僧を異世界転移させるっていう発想がね……それこそ凡人は思付けませんよ! 1話の内容とか、普通に勉強になるんだよなぁ。印象に残る変わり種です。

 

連載中

異世界転生したけど日本語が通じなかった

異世界転生したけど日本語が通じなかった(Fafs F. Sashimi) - カクヨム
Ham co lkurf niv lineparine men!?

165,829文字 (なろう版

タイトル通りの作品。作者さまは言語畑の人のようで、オリジナルの異世界言語を作ってしまったようです! すげぇ! 主人公は言語学の知識を使いながら頑張って解読していくことに。

やや難しい内容だけど流し読みでも面白い。言葉って色々とあるんですなぁ。こういう小説って思いつく人は多いんだけど、実際に書ける人は少ないもの。尊敬します。

 

魔獣密猟取締官になったんだけど、保護した魔獣に喰われそうです。

魔獣密猟取締官になったんだけど、保護した魔獣に喰われそうです。(猶(ゆう)) - カクヨム
書籍化検討中 ドラゴンブック新世代コンテスト 特別賞受賞作品

126,058文字

刑事として動物の密輸入などを摘発してきた主人公の「タケト」。飛行機から落ちたと思えばそこは異世界。魔獣の密猟者と間違われるが、誤解だと分かり動物好きを見込まれて魔獣密猟取締官として働くことに!

密猟と保護という珍しい題材に、魔獣たちの迫力がありつつもかわいい描写。もふもふ、ぺたぺた!

ネタバレありの感想

ヒポグリフのいる柵へと駆け寄ると、タケトはその柵に手と足をかけて身を乗り出した。ヒポグリフもこちらに気づいたようで、その猛禽類独特の鋭い目をこちらに向けると、キュイ――と一声鳴いて翼を羽ばたかせた。腹に白い包帯が巻かれているのが痛々しくはあるが、思いのほか元気そうでタケトの顔にも笑顔が広がる。

中には、ふっわふわで淡く黄色くて丸っこいものが六個、入っていた。いや、タケトがおおいをとったせいで、それらがぱちっと目を開けると一斉に十二個の目玉がこちらを見あげた。
タケトでも抱えきれないほどの大きさの、真ん丸の黄色いふわふわが六個。それらはタケトの姿を見た途端、申し訳程度に両側についたちっちゃな羽をパタパタさせると、

「「「「「「ピ――ッ」」」」」」

同時に鳴きだした。
見つけた。間違いない。フェニックスの雛たちだ。

おお~、かわいいぜ!
こういうモンスター・魔獣に注目したファンタジーも私は好きですねぇ。せっかく不思議生物もたくさんいる異世界なら、人間同士だけの話で終わるのはややもったないというか。次はどんな魔獣が出てくるのか読んでてワクワク。

主人公のタケトも立派な大人であり優しい。高校生ではなく社会経験豊富な刑事ですからね。単純に「密猟=悪」と断じてしまうのではなく、貧しい地域の住人は違法だと分かっていても密猟しないと生活ができない、ということも分かっている。悪人だけが犯罪をしているわけじゃないと。

設定・ストーリー共に、異世界転移ものの変化球として良い味してる作品。

主人公以外が地球人

完結

DJマオウのデッドオブナイトラジオ

113,455文字

魔物たちを支配する大魔王。その趣味はラジオ放送! 今日も色々な魔物たちからのお便りに答えつつ、何と勇者からの投稿も!?

軽快でユーモアたっぷりの文章が楽しい。ラジオ放送シーンは実に良いリズム感で笑ってしまう! ド〇クエなどファンタジーの定番ネタも色々と登場。そして世界観としては壮大な設定があり、そこら辺のギャップも絶妙な雰囲気。

ネタバレありの感想

『マオウ様! お願いします! のコーナーコーナーコーナー!!』

「このコーナーは主にマオウ様に色々なお願いや相談事をするコーナーです」

そうなんだけどさぁ~~~~~~~。
最近なんか真面目なお願いや相談が来ないんだよね。
何と言うか無茶ぶりばっかりしてくるのが多いんだけどこれどういう事?

「マオウ様がどんな事でも解決してみせる! って大口叩いたからじゃないでしょうか。実際大魔王だから魔法で何でもできるけどそれじゃ面白くないんで魔法は使わないで解決策を考える! とか自分で縛りプレイみたいな事を言いだしちゃって。あまり言いたくないんですけど、マオウ様はアホなんですか?」

いやね、全知全能とまではいかないけど僕だって神様みたいな存在なんだよ。
あえて使わない方が面白い、そう思わない?
なんでもできるからこそあえて縛る、これこそが僕の矜持だ。

「なんか効果音でキリッ、とか言いそうなセリフは結構です。こんな人はほっといて早速お手紙の方に行きましょう」

『勇者ハッシー様からの今日の報告! のコーナー!』

では早速読み上げます。

* * * * *

こんにちはマオーさま。勇者ハッシー@レベル32です。
――はいこんにちは。またレベル上がってますね。

最近はレベルも上がってきまして、ようやく冒険も安定するようになってきました。ヴァルディア王国のある、エウリシア大陸の敵くらいならもはや全員殴るだけでも大体は倒せるようになって、強くなったなという感慨をかみしめています。
――そうだね。大体レベル32くらいになれば表の世界ならすべての大陸を回れるくらいならいけるだろうね。変な所に行かなければ。魔術も奇蹟も強いものが揃って来るし、慎重なパーティならまず全滅はないかな。

この楽しげなテンション! 読んでるほうも笑顔になりますね。文章の流れが良く、文章ではなく「語り」の空気がしっかり出てる。見事な表現力。

なかなかにラジオ放送感がありますよ~。読者からの手紙を読み上げ、音楽紹介、ゲストとのトーク……スタジオ収録の様子が見に浮かぶようです。勇者ハッシーの投稿が毎回面白い(笑) 最後の苦労話とか、めっちゃ笑いました。

モンスター側の視点で、現在位置と攻略法などを伝える「ダンジョンアップデイト」も好きですね~。魔王「軍」として組織化されてるなら、こういうのも本当にありそう。

そして世界観も面白い。けっこう多くの神々がいて、前王さまとマオウさまも相当にやばい存在の様子。10万年とか平気で出てくるし。なかなかのスケール感。人間の冒険者たちは真面目に戦ってるんだけど最強すぎる魔王にとってはすべてが暇つぶし。

最初から最後まで良い感じにゆるい。エピローグとか前王さまが大惨事になってるのにスルーされてるし……それでいいのか(笑) 使いが雑ぅ! 作者さまのセンスが光る作品です。

連載

 

異修羅

異修羅(珪素) - カクヨム
全員が最強。全員が無双。全員が英雄。全員がチート。一人だけが、勇者。

541,720文字 (なろう版

恐怖をバラまいた「真の魔王」は討伐された……しかし、勇者は名乗り出ない。新たなる時代の象徴が必要だ。ならば、世界中から強者を集めて勝ち残ったものを「勇者だった」ことにしてしまえばいい!

15名の最強決定トーナメント群像劇。出てくるキャラクター全員がやばいぐらい強くて、めちゃめちゃかっこいい。1人1人が主人公もしくはラスボスになれそうなぐらいの存在感がある。それを1つの作品にぶち込んでしまうなんて! ものすごく贅沢な作品ですね。

私のお気に入りは「星馳せアルス」さん。小さな声でゆっくりしゃべるけど、とてつもない強欲さを持っている3本腕のワイバーンとか……キャラ立ちすぎでしょ。

そして、キャラばかりではなく全体の世界観も「客人(まろうど)」を中心にオリジナリティがあってすばらしい。呪文の詠唱もセンスを感じますね。すべての要素が驚異的な完成度。

 

【連載版】あたしメリーさん。いま異世界にいるの……。

144,115文字

貧乏アパートに上京してきた主人公。そこに呪いの人形メリーさんが襲撃してきて……しかし、別のアパート住人の儀式に巻き込まれて異世界に!? メリーさんは地球に戻れるのか? そして地球のほうも怪奇現象と変人だらけ!?

カオスでハイテンションなギャグ。すさまじい密度で爆笑! 怒涛の勢いがたまらない。ポンコツで凶暴なメリーさんの異世界道中もフリーダムだけど、地球の方も宇宙人とか幽霊とかで面白すぎる。

ネタバレありの感想

『そう。あたしメリーさん。いまさっき小さな村に着いたの……』
「ほう。原住民との遭遇か。なんか問題でも――ああ、言葉が通じないとか?」

普通に考えれば異世界に行って日本語が通じるわけはないもんな。

『あたしメリーさん。ううん、普通に日本語も河内弁もアクロ語も通じたんだけれど……』
「ご都合主義過ぎるっ!!」
『あとマク○ナルドとす○家とし○むらも出店していたわ……』
「どんだけフットワーク軽いんだ連中っ!?」

帰ってきた俺に向かって、ややくぐもった声でそう気軽に声をかけてくれる管理人さん。
ちなみに妙齢の女性である――多分。
多分と言うのは他でもない、彼女はいつも丸い金魚鉢を逆さにかぶっているからだ。

生憎と金魚鉢のほとんどは透けそうで透けない青色の色ガラスで覆われているため、その素顔は窺い知れない。

いや~、ギャグ作品って説明が難しいですよね。ともかく、すさまじいネタの量。ネタしかねぇ。笑えるというか、笑い続けられる。

メリーさんの異世界記だけでも作品になると思うし、地球にいる主人公の不思議な日常でも作品になるはず。
だけど、それを1つの作品で同時展開してしまう! カオス×カオス! ギャグの贅沢2段重ね! とてつもないギャグの連射速度!

これだけの量を思い付けてしまうとは……作者さまの脳内もだいぶ不思議(笑)
ノリと勢いで突っ走るカオス系の作品として、かなりの面白さでしょう。

 

異世界殺人鬼大全

18,883文字

ファンタジー世界に存在した大量殺人犯、彼ら彼女たちの紹介と事件の真相を書く連作短編。

非常に良い発想。1つ1つの話はとても短いが、しっかりと広がりがある。後世の人々が信じている常識と、殺人鬼たち本人の独白(=真相)がズレていたりして何とも味わい深い。個人的に好きなのは5、7、11、15あたり。

ネタバレありの感想

さて、皆様は殺人鬼ときいたときに誰を思い浮かべるでしょうか?
迷宮の殺人鬼とよばれたマッシュ?
それとも娼婦殺しのガランシェール?
正体不明の赤マント?
他にも有名な殺人鬼はおりますが、獣人の皆様にかぎっていえばリリアーヌでしょう。
何せ、いまでさえ『悪い子はリリアーヌがさらってしまうぞ』と子供は脅されるのですから。

こうして救世主とされていたチャリオは、一転して殺人鬼となり、1655年に死刑になりました。

チャリオが人体実験で殺した総数は、少ない数では100とも、多い数では万ともいわれています。

しかしながら、チャリオがつくりだした特効薬によって救われた人数は数十万は軽く超えると言われています。

う~む、どの話もアイディアのひらめきがありますねぇ。作者さまのセンスが光る物語です。

安定して往来可能

2つの世界を割と簡単に移動できてしまう作品

完結

 

異世界ゲート審査官の日常

異世界ゲート審査官の日常(ゴッドさん) - カクヨム
変人審査官 VS 迷惑異世界人! 勝つのはどちらだ!?

235,453文字

主人公は入界検査官。異世界から危険な生物・問題ある人間が入ってこないようにチェックするのが仕事。今日も面倒なやつらがやってきて!?

検査官という発想が面白い。ストーリーはギャグコメディ……かと思えば、割とシリアスでハードな話も多いです。まぁ、魔法・アンデッド・魔族やらのいる危険な世界とつながってるわけで。そりゃ問題も起きますよねっていう。

 

異世界でパート冒険者しています ~ヒマワリマートの第4倉庫~

異世界でパート冒険者しています ~ヒマワリマートの第4倉庫~(you) - カクヨム
「みみみ美香ちゃん、異世界って本当だったの?」 異世界で殺虫剤無双!

120,145文字

普通の主婦、「高梨美香」38歳。働き始めたヒマワリマートで第4倉庫の管理を担当している。しかし、そこは不思議な空間につながっていた! 異世界で出会った人々と秘密の活動が始まる。

素直な対応と細かいことを気にしない精神力が実に主婦らしくて面白い。また、異世界の住人たちは人間と比べて小さく可愛い、というのが良い設定。意外と見ない世界観な気がする。ストーリーも基本ほのぼの。

連載中

異世界食堂

680,485文字

洋食のねこや、そこは土曜日だけ異世界につながり不思議な客がやってくる。

ファンタジー世界の住人が現代日本の料理のうまさに驚く物語。基本的に1話完結、客がやってきて料理を食べて帰る。それだけの内容だけど1人1人に事情とこだわりがあって面白い。

そして何より、本当に料理の描写がおいしいそうで読んでるとお腹が減ってきます。夜中に読むとつらい(笑) ファンタジーグルメというジャンルを有名にした異色作。

ネタバレありの感想

(……ああ)
初めて飲む異世界のミソのスープは予想通りに美味であった。
海の草の煮汁にミソを溶いたスープは程よく煮込まれ、スープそのものの熱さも相まって舌の上に染みこむ。
具材に使われた海の草はその旨みをたっぷりと吸って独特の食感があり、小さく切られたトーフはいつも通り柔らかく崩れる。

表面はカリカリに焼かれていながら中は柔らかな薄いパンからはほんのりとした甘さと上質な小麦の味がする。
それを越えるとその先にあるのは、黒い衣。
どうやら帝国風料理のように衣をつけて油で揚げたものに、たっぷりと味付けをしみこませたらしいそれは、噛みしめるとギュッと味付けがあふれてくる。
酸味と甘み、それからほんの少しのツンとする辛味が含まれた衣の強烈な味は、そのすぐ下にある肉から漏れる肉汁と脂の味で薄まり、ちょうどよい塩梅となるのだ。

一口食べてしまえば、後は早かった。
まるで飢えた犬が久方ぶりにありついた餌にがっつくようにグスタフはカツサンドを口に放り込んで食っていく。

むぐぐぐ……おいしそう!

やってくる理由は客によって違う。毎週の楽しみだったり、たまたま見つけた奇跡だったり。時々の贅沢だったり、人生を変える運命の出会いだったり。種族としても人間、エルフ、リザードマン、ラミアなどなど多種多様。

最近ではファンタジーグルメは人気の定番ジャンルになってきてますが、この流れを生み出したのは本作なのでは。異世界食堂の大ヒットからweb小説の中でグルメ系が増えた、もしくは評価される作品が増えた印象。

毎回ワンパターンな展開と言えばワンパターン。しかし、ファンタジー・グルメの両面で質が高い。独自の宗教が設定されていたり、けっこうファンタジー部分も個性あり。
大人気になるのも納得の作品。ほんと良いセンスです。


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異世界居酒屋「のぶ」

470,843文字

古都の路地裏にある一風変わった居酒屋「のぶ」、そこは日本とつながっていた! ファンタジー世界の人々においしい料理とお酒を出す話。↑で紹介した異世界食堂と似たような方向性。

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その他

分類しにくい作品

完結

超世界転生エグゾドライブ -激闘!異世界全日本大会編-

超世界転生エグゾドライブ -激闘!異世界全日本大会編-(珪素) - カクヨム
異世界転生で人を傷つける奴らを……俺は許さない!

211,852文字

西暦20XX年、すでに異世界の存在は広く認識されていた。そして技術の発展によって転生は競技になり、異世界救済は子供たちの娯楽と化した!

転生装置ドライブリンカー、絶大にして無敵の力を与えるC(チート)メモリ、人生の優位を競うIP(イニシアチブポイント)……異世界転生をネタにしまくってホビーアニメと融合させたカオスな世界観が新しい。

しかし、単なる内輪ネタで終わっていないのがすごい所。試合のシーンはCメモリの組み合わせと戦略の読み合いが本格的で、非常に緊張感があり燃える。戦略バトルものとしての面白さが尋常じゃない。

また、設定の練り込みも丁寧。「なぜ滅びそうな世界ばっかり見つかるのか?」「年単位のはずの転生が試合として成立する理由は?」などなど、疑問・突っ込みどころになりそうな部分にしっかり回答を用意し、物語のさらなる展開に繋げている。

連載中

もうどうにもならないので異世界転移! なろうファイターになろうッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!

135,159文字

一人の男が伊勢海町いせかいちょうに転移してきた! そこは執筆で生き死にが決まる過酷な世界。小説バトルで命を削り合う“なろうファイター”たちは、強靭な体と狂人な精神を持つ危険な存在。主人公はなろうファイターの頂点を目指して暴虐の限りを尽くす!

なろう&テンプレweb小説をネタにしまくった怪作。勢いがよすぎて笑い転げる。カオスでシュールで毒気たっぷり、主人公もクズで外道。ギリギリなネタが多すぎる。かなり読む人をを選ぶ作風だけど、合うなら爆笑できます。ギャグの密度がヤバい。

ネタバレありの感想

もうね、序盤からフルスロットルで笑っちゃいますよ。

今作の主人公である高田浩二!
彼は普通の高校生35歳。最終学歴は保育園中退! 前職業はブラック企業のサラリーマン兼ニート!
ここに転移して三ヶ月が経った!
性格は努力を嫌って世間を斜めに見ているタイプである。多分!
虐められた事もあったと思う。多分!
カラコンと髪染めで黒髪黒目をあえて完全再現してあるので、目の焦点が合っていないが完全に今時のよくいる主人公――何も問題は無い!

行われている競技はなろうファイター同士の最もポピュラーな勝負――スピードファイト(通称:音速遊戯)!
決まったテーマで同時に執筆を行い投稿!
様々な手段を用いて時間内にブクマとポイントを奪い合うまさに地獄のデスマッチである!

《早い! 銀竜寺選手! 試合開始から四時間が経過したが既に30話投稿! たいしたストレスを読者に与えること無く物語はラスボス戦だーッ!》

《対する炎獄選手も負けていない! 比較的重めの世界観をそれっぽく演出しつつも、なんやかんやいってヒロインを誰一人殺す事無くゴールまで突っ走る!》

このセンス(笑) やばいっすわ……なろう&テンプレweb小説をネタにした作品も増えてきたけど、その中でも抜群のキレ。整合性とかリアリティを投げ捨てて、堂々とネタに走りまくってる。

そして、割と分析自体はまともなのが面白さを倍加。なんというか「作者さまは小説家になろう作品をたくさん読んできたんだな~」と感じるんですよね。外部の人間が表面だけ見て批判してるんじゃなくて、内部にいるからこその知識量と熱を感じる。

いやー、異世界転移・転生と言っても色々とありますね~。

番外編 幼女戦記

幼女戦記Tuez-les tous, Dieu reconnaitra les siens

掲載場所:Arcadia 長編、完結済み。

ブラック企業で働いていたサラリーマンが異世界に転生。第二次世界大戦的な状況の中で大活躍する……幼女の外見で。見た目と内容のギャップがやばい。

自己保身のために行動しているはずが、周りから見えれば戦闘狂の愛国者!? いわゆる勘違い系の要素もあってちょっと人を選ぶかも。

ただし、センスある厨二っぽさと悪化していく末期戦が面白い。主人公たちの国は、ドイツみたいな立ち位置。アニメ化までされた話題作。

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というわけで、おすすめ異世界転生転移でした。ほんと色々なパターンがあるんですよね。

 

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