web小説「幻想グルメ」について語ります! ~ファンタジーなら、こうでなくっちゃ!~

おいしそうな食事シーン! 幻想的な食材! 美しく不思議な光景……

というわけで、今回は小説家になろうから「幻想グルメ 〜健康で文化的な最低限度の異世界生活〜」について語ります。

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2年前、不幸な事故で異世界に転移してしまった「桂木俊一郎」。異世界での彼の唯一の楽しみは、美味しいものを食べること。知識を使って成功した男がメイドの「シルフィン」と共に各地の料理と食材をめぐる。一応異世界転移だけど、チートもバトルも全く無し。

作品の方向性が、とっても私の好みです。ファンタジーグルメ系の、食べ物中心の作品自体が好きなジャンルなんだけど、その中でも特にお気に入り。

多少のネタバレはあるのでご注意ください。




食材の幻想度が高い!

本作と他のファンタジーグルメ系作品との違いは何か。それは食材そのものが非常に幻想的であることです。

輝いているブドウ、宝石のごとき蟹、1000年以上かけて熟成された水のような果実、氷の女神のアイスクリーム、迷わずの森の植物ジュース、空飛ぶ魚、食べられる炎……

食材および料理のファンタジー度が高い! どんな見た目なのか、どんな味なのか、食べてみたくなりますね。次はどんな食材が出てくるのかドキドキワクワク。読んでいて主人公と一緒に期待が膨らむ、好奇心が刺激される。とても楽しい。

ファンタジー+グルメ、このジャンルがweb小説の中で有名になったのは「異世界食堂」からだと思います。少なくとも私の知る限りでは。そして一口にファンタジーグルメと言っても方向性は色々とあるわけですよ。

異世界食堂のあらずじとしては、ファンタジー世界の住人が現代日本のおいしい料理を食べて驚く、と言う感じでしょう。カツ丼、カレー、お好み焼き……食べ物自体は読者にとって現実の物。

また別の方向性としてモンスターを退治して解体して食べる、という作品も。しかし、このタイプの作品の多くでは「モンスター=野生動物」的なあつかいであり現実における狩りとそう雰囲気に大きな違いはない。つまり、ファンタジー世界の食材だけども食事としては割と現実的。

これに対して、本作「幻想グルメ」では食材自体がファンタジー。しかも幻想度が高い。私がとっても好きな主人公のセリフがあります。引用すると

「いいぞ、興が乗ってきた。やはりファンタジーはこうでなくてはいかん」

そうなんですよ! 120%同意します!

せっかくのファンタジーなんだから! 食材そのものが幻想的で魔法的で不思議で美しい、そういうのも読みたいじゃないですか! 

別のタイプのファンタジーグルメを否定するわけじゃありませんし普通に好きなんだけど、食材が現実的だとファンタジー度は減りますよね。

各地の光景も美しい

また、本作は食材以外でも幻想度が高く美しいシーンがたくさん出てきます。ガラスに包まれておらず魔法によって作れている純粋な水の球体水槽、魔法使いが夜空に作る炎のカーテン、空飛ぶ島、古龍の背中に生える世界樹、木々の上にある国……次の場所が待ち遠しい。

特に私が好きなのは「水底の森」という聖域の描写。引用させていだくと、

 巨大な魚。そうとしか言えない存在が、森の空を包んでいた。
先ほどのエイが小さく感じるほどの、圧倒的な大きさで、その雄大な姿が夜空の全てを覆っていた。

ジンベエザメ? それとも鯨? なんと形容するか分からないが、とにかく巨大な生き物が、悠然とソラの大海を泳いでいる。

(これが、ソラ神……)

目を疑った。ソラ神のお腹の辺りに、先ほどのエイが数匹、寄り添うように泳いでいる。
エイだけではない、他にもソラウオの大群や巨大なソラウオが、まるで遊ぶように周りを囲んでいた。

月の明かりを淡く受け、ソラ神は海の色に輝いていた。まるで全てを受け入れるように、ゆっくりと森の上空を通過していく。

森の上空を泳ぐ巨大な魚! 魚群! 美しい……初めて読んだときは感動しました。現実では決してあり得ない、これぞ幻想的な光景。

小説家になろうタイプのファンタジー作品の多くは、あんまり世界観とか風景にこだわってくれないんですよねぇ。

掘り下げられるのは魔法・モンスター・冒険者・魔王・勇者とか? アクション要素が中心で、それ以外の部分は薄味。

でも、幻想的な光景・感動・美しさ・不思議……こういう部分もファンタジーの魅力だと思いません? こういう部分をしっかり書いてくれる人はすごい好きです。

ファンタジーなら、こうでなくっちゃ!

さらに、この異世界にはどうも人間がいないっぽいんですよ。人型の知的種族はたくさんいるけど「人間」はいない。主人公である桂木俊一郎は耳の短い変わったエルフだと思われてるらしい。

これまたファンタジーであり、非現実的ですよね。自分以外の「人間」がいない。周りにいるのは異種族ばっかり。でも異世界なんだから、むしろそれが当たり前じゃないの? とも思う。

つまり、すべての要素のファンタジー度が高い。非現実的であり異世界的である。「やはりファンタジーはこうでなくてはいかん」これは主人公のセリフですが、きっと作者さまの意見でもあるのでしょう。

せっかくファンタジーなんだから、ファンタジーならではの物事を書こう。そういう気持ちが伝わってくる。

グルメ描写だけなく、ファンタジー描写そのものにこだわりを感じる良作だと思います。

この作品、書籍化はされてないんですが漫画にはなっているという珍しい状況。確かに絵でも見たくなる美しい物事多数。でも、小説版の方が幻想度は高いような気も。やっぱ文字の方が想像の余地が大きいってことでしょうか。

設定・ストーリーなどは少し変更されているみたいですね。

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