なぜ人間はフィクションを作ったり消費するのか? ちょっと考えてみた!

漫画! 小説! 映画! ゲーム! ……冷静に考えると不思議な気もするよね?

というわけで、今回は「なぜ人間はフィクションを作ったり消費するのか?」について考察を書いてみます。

私たちの社会ではフィクション=架空の物語が大人気。しかし、

なぜ架空の物語を作り出してしまうのか?

なぜ架空で非現実の物語だと分かっているのに楽しめてしまうのか?

考えてみると不思議では。たぶんフィクションを楽しんでる生き物って人間だけですからね。他の生き物には「現実」しかないはず。

そして私の結論は「実は人間の脳はフィクションと現実をあまり区別できていない。だからこそ楽しめちゃってる」というものです。

国・文化、すべては共同幻想

漫画・小説・映画・ゲーム……なぜこれらのフィクションが人気なのか。

しかし、フィクション=架空=人間の脳内にしかない情報、ってこれだけじゃありませんよね。

例えば「日本」という国はフィクションです。

国と漫画・小説を一緒にするなんて! 失礼だぞ!

なんて人もいるかも。でも、考えてみてください。日本という国組織が物質的に存在しているわけじゃない。「これが日本国です!」と言えるような物体は無い。

もちろん「日本列島」と名付けられている島自体は現実空間に存在しますが、日本という国は人間の脳内にしかありません。多くの人が信じているから意味と価値を持っているだけです。

極端なことを言えば、明日にでも日本は消滅できます。世界中の人が「日本という国は無くなった。」と信じるだけで消える。比べて世界中の人が「太陽はもう無い」と信じても太陽は消えませんよ、これが現実。

人間の脳内でのみ意味を持つ架空の情報、これはフィクションと言っていいでしょう。日本のみならず「国」という組織はフィクション。国境線だってみんなが信じているから効力があるだけ。

他にも「資本主義」などもフィクションと言えます。会社組織・株式、これらもみんなが信じているから意味を持っているだけ。物質的には存在しない。人間の脳内にのみ存在する。

つまり我々は「多くのフィクションを作り出し、それを信じながら状態で生活している」わけです。人間の脳内にしかない情報に、畏敬・恐怖・好意・反発・信頼・依存などの感情を持ってる。多くの人が信じて社会構造の基本になってしまったフィクションを難しい用語では「上部構造」とか「共同幻想」と言ったりもします。

そもそも私たちはフィクションの価値を信じているわけだから、漫画・小説・映画・ゲームなどの娯楽的フィクションが人気なのも当然ですね。

人間の脳はフィクションと現実を区別できていない

私たち人類(ここではホモ・サピエンス)がフィクションを作り出せるようになったのは約7万年前。人類史の中では「認知革命」と呼ばれています。はっきりした原因は不明だけど、ここから人類の思考と言語が複雑化したとのこと。

で、これは個人的考察なんだけど「フィクションを生み出せるようになった」というより「フィクションを生み出してしまうバグが発生した」という方が正しい気がするんですよ。無いものが見えるようになってしまった(笑)

海外の研究で面白いものがあります。小説を読んだときに反応する脳の部位は、字際にその行動を行ったときに反応する部位と同じだった、とのこと。英語の論文なんで私も完ぺきには理解できてませんが。

https://www.liebertpub.com/doi/pdf/10.1089/brain.2013.0166

小説の中で泳ぐシーンを読むと、脳は自分も泳いでいる気分になるらしい。文字を読んでいるだけなのに

人間の脳はフィクションと現実を区別していない。というか出来ていない! これを認知革命による進化と呼ぶのか、巨大なエラーと考えるのか(笑)

つまり私たちはフィクションを作り出しフィクションを楽しんでいるというよりも、現実を作り出し現実を楽しんでいる。

「昨日、かわいい女の子を見たよ」と

「昨日、かわいい女の子のデザインを思い付いたよ」は同じなのでは。

人間の脳が2つを区別していないからこそ楽しめる。「これはフィクション・作りものだ」と判断しているのは表面的な認知であり、脳の処理としては現実と同じ。

現実の物事を作るようにフィクションを作り、現実の物事を楽しむようにフィクションを楽しんでいる。陶芸家と小説家に本質的な差はなく、登山とゲームに本質的な違いもない。

フィクションはフィクション、現実は現実。混同するなんてありえない!

なんて思う人もいるかもしれませんが、

あなたは日本という国を現実だと思ってませんでしたか?

資本主義を現実だと思ってませんでしたか?

という話。実際問題として人類はフィクションを現実だと思い込みながら生きてますからね……現実とフィクションの差異は脳内の処理としてはかなり曖昧なのです。

まとめ

・漫画も国も同じ「フィクション」

・人間は多くのフィクションの価値を信じているわけだから、娯楽的フィクションが人気なのも当然。

・人間の脳はフィクションと現実を区別していない! 現実の物事を作るようにフィクションを作り、現実の物事を楽しむようにフィクションを楽しんでいる

 

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